VTuber・叶さんがGTA配信中の発言をきっかけに、中国の一部ファンから激しい批判を受け炎上しました。
内輪の冗談が「女性軽視」と受け取られ、切り抜き動画や翻訳によって誤解が拡大。
SNS時代特有の拡散力が火に油を注ぎ、国を超えた大騒動へと発展しました。
では、なぜここまで炎上が広がったのか?その背景を詳しく解説します。
何があった?叶が中国で炎上したきっかけはコレ
GTA配信中の悪ノリが問題に
本来は仲の良いメンバー同士の配信でしたが、配信内容が一部で問題視される事態に発展したようです。
配信は人気ゲーム「グランド・セフト・オート(GTA)」のオンラインサーバー「MAD TOWN」で行われ、叶さんは魔界ノりりむさん、リスナーのファン太さんとプレイしていました。
配信中、りりむさんのキャラクターがダウン状態になる場面があり、そこにファン太さんのキャラクターが接近して顔を近づける行為を繰り返しました。
この場面で叶さんは笑いながら「これ、好きにしていいよ」と発言。これが視聴者の間で不適切と受け止められ、批判の的になりました。
本人たちは内輪の冗談として楽しんでいた様子でしたが、視聴者の一部には不快感を持つ人がいたようです。
特に「これ」という表現が女性蔑視的と感じられたことが、多くの反発を招きました。
このように、身内ノリのつもりの行為が一部の視聴者には不適切と感じられたことが、今回の炎上の発端となったのです。
ゲーム内でのやり取りが「セクハラでは?」と話題に
視聴者の一部は、ゲーム内での行動を非常に不適切と受け止めたのです。
倒れて動けないキャラクターに、別のキャラクターが過度に接近し顔を近づける行動は、見る人によっては性的な嫌がらせを連想させるものでした。
さらに、ゲーム内のポーズによってスカートの中が見えてしまう状態も重なり、より一層性的ニュアンスが強調される形となりました。
実際に視聴者の中には「性加害を想起させる演出だ」と批判する声が上がり始めます。本人たちに悪意はなかったとしても、配信を見た人すべてが同じように受け取るわけではありません。
さらに、叶さんが「嫌なら嫌って言うはず」「身内ノリだよ」といった趣旨の発言をしたことで、反省の色が見えないと受け止めた人も出てきました。
このやり取りを冗談と受け止めたりりむさんと、視聴者の受け取り方が大きく分かれてしまったのです。
こうして、配信者側の意図とは異なる形でセクハラ疑惑が拡大していきました。
文脈を知らずに切り取られた場面だけを見た人ほど、悪質に感じてしまう構図となっています。
セクハラ疑惑が一気に広まった理由は中国SNSで拡散されたから
配信の一部シーンだけが切り取られ、動画投稿サイトやSNSに投稿されたことで、多くの人が文脈を知らないまま問題の場面を目にすることになったのです。
特に中国の動画サイト「ビリビリ」やSNS「Weibo」では、この切り抜き動画が急速に拡散。
多くのユーザーが映像だけを見て激しく反応し、批判の投稿が急増しました。
さらに、この切り抜き動画は海外向けに翻訳されて広まりましたが、一部の翻訳では表現がより過激になっていたようです。
「性暴力」「強制行為」など、原文よりも強いニュアンスで伝わる表現が含まれていた例も確認されています。
これがさらに感情的な反応を呼び起こし、炎上が一気に拡大していったのです。
こうして切り抜きと翻訳が合わさり、当初の冗談のつもりだった配信は、国際的な批判へとつながっていきました。
中国では「女性軽視」と受け取られた
日本と中国では、性に関する価値観やハラスメントへの感受性に大きな違いがあるためです。
日本の一部視聴者は、今回の配信内容を仲の良い友人同士の冗談と捉えていました。
しかし中国では、男性が女性の意思を無視して執拗に絡む行為や、女性をモノ扱いするような表現は、たとえ冗談でも非常に敏感に批判の対象となります。
叶さんが配信中にりりむさんを「これ」と呼んだ発言も、中国側で物議を醸しました。
この表現が「女性を物のように扱っている」と受け取られ、多くの視聴者の反感を買ったのです。本人に悪意はなくても、文化の違いにより無神経に映っていたのです。
このように、文化的背景の違いが今回の批判をより強くし、日中で反応が大きく分かれる結果につながりました。
叶さんが謝罪…でも火は消えず
煽り発言でさらに批判がヒートアップ
炎上が広がる中、叶さんが配信内で行った発言がさらに事態を悪化させました。
この発言により、批判していた人たちの反感がさらに強まりました。
反省していない、被害者意識がないと受け止められ、特に中国や英語圏の一部ファンからの不信感が一気に高まりました。
もちろん叶さん自身としては、当初あまりに過剰な批判に対して苦しい心情を吐露した側面もあったでしょう
しかし配信者という立場上、こうした挑発的な言葉は状況をさらに悪化させやすいリスクを含んでいます。
国内では「ここまで叩かれれば言いたくなる気持ちも分かる」と擁護する声もありましたが、海外の批判はむしろ激しさを増す形となりました。
結果として、いったん沈静化し始めていた炎上が再燃する要因になってしまったのです。
謝罪後も批判は一部で続いているのが現状
また、共演していたりりむさんにも個別に謝罪を伝え、りりむさんは「私は全然気にしていない」と受け止めたと配信内で語っています。
こうしたやり取りを経て、日本国内では多くの視聴者が謝罪を受け入れ、徐々に騒動も落ち着きを見せはじめました。
一方で、すべての批判が収まったわけではありません。
特に中国のSNSでは、今もなお批判の声が一定数続いています。
一部のユーザーは「形だけの謝罪だ」「最初に煽ったのが問題だった」とする意見を繰り返しており、悪評が完全に消えるまでには時間がかかりそうです。
さらに、切り抜き動画や加工映像は今でもネット上に残っており、新たに動画を見た人が批判を再燃させる流れが続いています。
SNS時代の炎上では、一度広がった情報が長く尾を引く傾向があり、今回もその典型的なパターンとなっています。
いずれにしても、謝罪によって騒動は一定の落ち着きを見せたものの、完全な終息には至っていないのが現状です。
今後は叶さん自身が地道に信頼を回復し、再び安定した配信活動を継続できるかが大きな課題となっていくでしょう。
にじさんじ叶が中国で炎上した理由まとめ
叶さんはGTA配信中の悪ノリ発言が原因で中国の一部ファンから批判を受け炎上しました。
倒れたキャラクターへの過度な接近や「これ、好きにしていいよ」との発言が女性軽視と受け取られ、切り抜き動画が中国SNSで拡散。
翻訳や加工動画も誤解を助長し、騒動が拡大しました。
今回の騒動は、配信者が国境を越えて活動する中で、文化や価値観の違いが大きな誤解や炎上を招くリスクがあることを改めて示しました。
今後は、より慎重な言動と配慮が求められると同時に、視聴者側も冷静に情報を見極める姿勢が大切になっていくでしょう。
